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矯正時期と治療の流れ

第一期治療と
第二期治療について

  • まず、乳歯列期、混合歯列期に患者様がご院された場合、当院では将来も見据えて治療の必要性について考えます。その際、現状の歯並び、咬み合わせの状態の他、顎骨の成長予測が大切です。
    必要と判断した場合下記の点について考えます。

    • すぐに治療を開始すべきなのか(第一期治療)
    • 暫く待つべきなのか
    • 永久歯列完成頃まで待つべきなのか(第二期治療?)
    • 成長が終了するのを待つべきか等をまず考えます(第二期治療)
  • 第一期矯正歯科治療

    乳歯列期、混合歯列期に患者様がご来院された場合、すぐに治療を開始すべきなのか、暫く待つべきなのか、永久歯列完成頃まで待つべきなのか、成長が終了するのを待つべきか等をまず考えます。
    この乳歯列期や、混合歯列期から始める治療を第一期矯正歯科治療(部分治療)といいます。
  • 第二期矯正歯科治療

    永久歯列期の全体的な治療(本格矯正歯科治療)では、機能的にも審美的にも良好な永久歯咬合の確立を目指します。
    この時期の治療は、一般的にマルチブラケット法といわれる方法で行われます。
    治療を行うことに対しての本人の意志がはっきりとしていることを前提に治療を開始します。もし、治療の必要性を矯正歯科医が確認したとしても、本人の治療に対する意志が固まり、協力が得られなければゴールまで到達することが困難なため、治療に対する意志が固まるまで待つことになります。

治療はいつ始めるべきなのか

まず、早期に治療に入ることの欠点は、治療の長期化です。
早くに始めても、永久歯が萌出完了する時期や顎骨の成長発育の終了の時期を変えることはできません。
そのため、もし治療のゴールが健全な永久歯の咬合であれば、治療開始の時期を待つことが治療の長期化を防ぐ手段とも考えられます。
しかし、待ってはいけないケースがあります。
それは、すぐに対応しないことによって問題を深刻化させる症例や、たとえ期間は長くかかってもより良好な結果が得られると考えられる症例、第一期治療のみで治療が完了する事が予測される症例等です。

第一期治療から
第二期治療への流れ、
症例紹介

  • 第二期矯正歯科治療が
    必要な症例

    本症例は、残念ですが前歯が逆に咬んでおり自然治癒は見込めない症例です。6歳児の頃にご来院され、様々な不正咬合の問題が有りました。
    診断としては、永久歯が生えそろった後の第二期治療は、いずれの方法をとったとしても必要と説明いたしました。

  • 前歯部叢生、反対咬合(第一期治療)

    • before

      Before

    • after

      After

    主訴 ガタガタが気になる
    年齢 6歳
    治療期間 1年3ヵ月
    費用 第一期:¥350,000、第二期:¥350,000
    治療方法 プレート
    抜歯部位 非抜歯
    リスク・副作用
    • 虫歯になる可能性
    • あと戻りする可能性
  • あえて治療期間を要する第一期治療から開始した理由

    • 前歯が逆に咬んでおり、歯の破折等が予測された。(咬合性外傷)
    • 側切歯(2番目の歯)が中に入っており、下顎の運動制限が認められ成長期の顎骨の発育に問題を生ずる可能性が予測された。
    • 第一期治療にて顎骨の拡大を図る事で、将来の治療が非抜歯にて行う事が予測される。
  • 前歯部叢生、反対咬合(第二期治療)

    • before

      Before

    • after

      After

    主訴 ガタガタが気になる
    年齢 6歳
    治療期間 1年3ヵ月
    費用 第一期:¥350,000/第二期:¥350,000
    治療方法 プレート
    抜歯部位 非抜歯
    リスク・副作用
    • 虫歯になる可能性
    • あと戻りする可能性
  • 第二期治療の目的

    • 第二期治療では、全ての永久歯を緊密に咬合させる事を目的にしています。残念ながら床矯正装置などは一歯ずつを厳密に動かす事が不可能なため、第二期治療では固定式の矯正装置を用います。
    • 本症例では、第一期治療で充分な顎骨の拡大を行う事が出来たため、非抜歯による矯正歯科治療を行う事と成りました。
    • (第一期治療のみで完了出来る患者様もいます。)

丁寧な診断で適切な治療を

この様に早期からあえて治療を開始する場合には必ずその理由があります。
不正咬合は見つけたらすぐに治療開始ではなく、適切な時期に適切な対応をすることが極めて重要です。
ただし、この様な開始時期に関しては専門医の判断が必要ですので、いずれの場合も不正咬合に気づかれたら、早期に相談を行う事をお勧めいたします。
その上で、治療開始のタイミングが早いようであれば、観察下に置くことができ、治療開始に最良な時期を待つことができます。
又、早期から管理下に置き、定期的に観察することは、患者様の成長を把握する上で、矯正歯科治療を行う上での貴重なデータとなります。