千葉県の矯正歯科|タカハシ矯正歯科


| 非抜歯と抜歯による治療 |

診断時に診る抜歯・非抜歯のポイント
診断時に診る抜歯・非抜歯のポイント
さて、矯正歯科治療の目標が、「歯を綺麗に排列すること」のみにあるとした場合には、多くの症例において抜歯での排列が可能かもしれません。
しかし、実際には上下顎にわたり緊密かつ、機能的な咬合を営み、また口唇閉鎖不全の除去や調和のとれた口元を提供し、長期にわたる安定を目指す場合、抜歯や外科的方法が必要な症例が確実に存在します。
抜歯の割合は,各診療所間で差はあるものの、1995 年に発表された愛知学院大学歯学部附属病院矯正歯科の調査では抜歯頻度が56.2 %、1996 年に調査された鶴見大学歯学部附属病院矯正科での抜歯頻度は53.4 %との結果が報告されています。
また抜歯、非抜歯について考察をする際には、欧米人と比較した日本人の特徴の差を理解しておく必要があります。
日本人は、短頭型の骨格を持ち、また鼻が低く、オトガイの突出も小さく、口元が突出した特徴を持っています。
つまり歯を排列する骨格的奥行きに乏しく、また唇側移動を行うにも元々口唇の突出が強いため追加的な唇側移動を行いにくい条件を持っており、欧米人と比較し非抜歯における治療が著しく困難と考えられます。
矯正歯科治療では、主に三つのポイントから抜歯、非抜歯を診断いたします。

1 歯と顎の大きさの比率 (歯が大きいか顎が小さいなどの問題)
2 上下顎の偏位 (骨格的なズレ)
3 口元の状態 (口が閉じにくい、口元が出ている)
 

 


矯正歯科治療において抜歯を行わなければならない理由の第1番目は、患者固有の顎が小さいか、歯が大き い場合などの問題です。ある程度は、歯列や骨の拡大などで対応はできますが、限界を超えた場合には、抜 歯により解消することとなります。このような症例の限界を超えて非抜歯治療を行った場合、過度な前歯の傾斜や、口唇閉鎖不全などの問題を生じる場合があります。
また、長期の安定も重要な要因ですので、それらも含め、限界を超えたと判断される場合には抜歯適応と判断します。また患者の年齢的な要因による骨の柔らかさ も基準と成ります。

 




(上下顎骨の偏位,臼歯対咬関係に偏位が認められる症例)

このような不正咬合は本来、成長発育の不調和に起因するため、根本的には外科的に顎位を改善すべきという ことになります。
しかし、顎骨の不調和が原因であっても、境界領域であれば矯正歯科治療単独での治療方針が多く選択され、その多くの場合は抜歯により咬合を獲得する事となります。

 



口唇閉鎖不全の多くは、主に歯の位置の問題や骨格的な不正により引き起こされます。
このような問題から引き起こされた口唇閉鎖不全は、矯正歯科治療での改善が可能です。
口唇の閉鎖不全は,口腔内が乾燥するために、う蝕や歯周疾患などの様々な感染リスクを増大させ、
呼吸、発音、嚥下に対しても問題を起こします。また、口唇が閉じられずに、いつもポカンと口を
開けている状態を改善したいという患者の希望は大きなポイントになります。
このような口唇閉鎖不全の患者では、口唇閉鎖をさせると梅干し様緊張(チンボタン)が認められます。

(チンボタン)

また、口唇閉鎖不全が認められない患者であっても、歯並びのガタガダが強い症例などを非抜歯で治療したために歯を唇側へ傾斜させた場合には、新たに口唇閉鎖がしにくい状態や口唇突出を招く場合があります。
一般的には、前歯を10mm移動すると約6~7mm口唇も移動します。
したがって、診断の祭には現状の口元、オトガイの緊張などを把握し、治療によって引き起こされる軟組織側貌の状況を十分配慮し抜歯、非抜歯を決定する必要が生じます。

口元の評価とE-Line

軟組織の状態を見るための、最も簡単な指標は、矯正歯科医Robert M. Ricketts が1954 年に提唱した、Esthetic Line(E-Line)という基準で、日本人の平均値は+2mm と報告されています。このE-Line より若干口唇が後退した位置が審美的に優れていると考えられています。

上下顎前突症

一見して歯並び咬み合わせには問題が無いように見えますが、上下の顎が前方に位置しているため、口唇が突出し口が閉じにくいタイプです。 (日本人にはこのようなタイプが沢山診られます。)

治療前

・口唇の閉鎖不全、突出を主訴に来院した患者さんです。
初診時、口腔内所見としては、下顎の前歯部に軽度な叢生を認める程度なので,ほとんど口腔内は正常に近く、非抜歯による咬合の獲得が十分可能です。
しかし、口唇閉鎖時の写真では、強い口唇の突出感、オトガイ筋の緊張も見られます。また本人は口が閉じられないことを訴えています。

 治療後

・治療後の写真では、口唇閉鎖時のオトガイ筋の緊張は消失し、矯正治療単独症例として は、最大限の前歯の後退を図った症例です。
このように,唇舌的な歯の位置は口唇の位置を 変化させます。

一般的に、前歯が10mm 舌側に移動すると、口唇は6~7mm 舌側へ移動することになります。

また、この口唇の突出が、オトガイ筋の緊張を招いていた本症例では、前歯の後退によりオトガ イ部の緊張も改善され、あたかもオトガイが前方に突出したように見えます。

このような変化は、非抜歯治療では得られません。
当院の矯正治療対応範囲
・矯正歯科
・歯列矯正
・成人矯正
・小児矯正
・非抜歯矯正
・外科的矯正歯科治療
・外科矯正
・矯正専門
・ムーシールド
・舌側矯正
・クリアアライナー